北海道新幹線 Round 3

文責: たかはし@札幌市北区

 格言:
 一度飛行機で痛い目にあったら?

 初めての方へ:
 北海道新幹線 Round 1
 を先ずご覧ください。

200系新幹線車両
2005/05/04 函館本線・流山温泉駅(亀田郡七飯町)たかはし@札幌市北区 撮影

 2010年12月4日、東北新幹線が新青森駅までの全線開通となり、今のところ、ペースは著しく遅いものの、 着々と進んでいる新幹線建設です。
 Round 3 は、新函館-札幌間建設の話題を扱います。
 新函館-札幌間が更に分割建設されることになれば、Round 4 を書き起こすことになります。

 2009年9月の衆議院議員選挙で、自民・公明連立→民主党への政権交代が起きてから、整備新幹線に関しては1991年頃の悪夢が再び蘇っているかの状態です。
 民主党政権は元々整備新幹線反対派が多く寄り合っているので、前政権が着工を決めた長万部-札幌間を白紙撤回する、更に財源不足という理由をつけて、着工決定をいたずらに延期するという策に出ています。

 今ではもう、民主党政権は国家を滅ぼす政権ということが知れ渡っており、民主・共産・社民・新党大地以外の政党は、 数少ない効果の著しく高い公共事業として、整備新幹線を整備することが、国家のためになることを正しく認識している状態です。
 在京マスコミは、公共事業反対を唱える必要性が消えたせいか、あからさまに民主党支持にまわっており、以前にも増して 在京マスコミの常套手段と化している「間違った情報を意図的に与え、世論のミスリードを企てる」ことが成功しないよう、 各種の客観的情報を、逐次書き足して集積することを引き続き主な目的とします。

■札幌延伸着工の際は、札幌側から建設を
 札幌市は2010年9月の時点で 90万世帯、人口191万人を超えています。
 北海道の人口は2000年の時点から減少が長らく続いていますが、札幌圏の人口・世帯数は増加が続いています。
 何故人口・世帯数を出すのかというと、お国自慢をするためではなく、日本国内でも有数の大都市である、という認識が日本人ですら低いからです。
 なぜなら、100万都市のままで脳内ソースが止まっている本州人に数多く出会ったから。
 100万都市なんて、もうかなり過去の話。札幌市が100万都市になったのは、1970(昭和45)年のことです。

 新幹線建設予定沿線は、大部分がすぐそばまで宅地化・市街化しつつあり、ここ数年は、新幹線建設敷地の確保が問題になり、一度許可した建築許可を一旦取り消すという事態が何度か起きました。

 建設する時期を明確に示さないからこうなるのです。
 このような現状もあるので、新幹線建設を行う当局では、「札幌延伸の際、建設は札幌側を先行する」という見解を出したと聞いています。
 今のところは、札幌市内における新幹線建設用地は、確保されています。
 このことは、文責者も現地確認しました。

■大規模公共事業には反対だったはずの政党なのに?
 2011/12/20 現在の国土交通省大臣は、前田 武志 なる人物。元建設省の官僚だったそうで。
 この大臣が整備新幹線の延伸着工に積極的だと知ったのは、2011年も年末となった12月に入ってから。orz
 特に北海道新幹線の場合、札幌延伸実現のチャンスは、事実上最後になる可能性もあります。
 ここが北陸新幹線の延伸と事情が異なるところでしょう。北海道新幹線はあらゆる面で過小評価されているので。

 少しは現実を知ったのでしょうか。特に北海道方面は、新幹線が無いと広域交通網は、破綻する可能性すらあるのです。
 しかも流動人口は、居住人口との相関関係はあまりありません。

 何度も出てきますが、新千歳~羽田間の航空旅客輸送実績は世界一。これ自体が異常なんです。
 樽前山が噴火し、新千歳空港が使えなくなったら、どうするつもりなのでしょう? 新幹線反対派の皆さん。
 現状では、他の交通機関で捌けるような状況には程遠いです。

 ところで、民主党政権下の国土交通省では、鳩山総理のときのトンデモ大臣が以下の条件を叩きつけました:
 1)安定的財源の確保
 2)投資効果(いわゆる B/C 値)の評価が 1以上であること。
 3)営業主体(JR)の収支採算の30年平均が黒字であること。
 4)営業主体(JR)の同意があること。
 5)並行在来線のJR からの経営分離に全ての沿線自治体の同意があること。

 全ての条件を満たさないと着工は認めないというものです。1)は自力ではどうしようもありません。
 北海道新幹線の場合、2)3)4)は全く問題無く、5)が最も難題。今までの経緯から、現実味があまり無いのと、日教組関係や自治労関係が反対運動していたのが大きいです。
 JR北海道の本音は「さっさと札幌延伸して欲しい」です。「(株式市場への)上場目指せる」とまで言っています。

■沿線自治体にJRからの並行在来線経営分離同意に奔走
 例年、来年度の予算は12月下旬に内定します。そのため、着工への道筋をつけるには、12月中旬頃までに条件をクリアする必要に迫られます。
 北海道庁では、最初、(2011年)の11月末までに取り付けたいと考えていたようです。
 JRからの並行在来線経営分離同意が必要なのは、南から、以下の15市町です:
 北斗市・函館市・七飯町・鹿部町・森町・八雲町・長万部町・黒松内町・共和町・蘭越町・ニセコ町・倶知安町・仁木町・余市町・小樽市。

 水面下で北海道庁の説得が始まります。

 2011/10/31 北海道庁、木古内町・北斗市・函館市に対し、江差線のバス転換正式表明。激しい反対。見直しを迫られる。
 2011/11/24 北海道庁、木古内町・北斗市・函館市に対し、江差線の鉄路維持表明。
 2011/11/24 函館市長、経営分離に容認姿勢。地元商工会等の反対で回答保留。
 2011/11/30 余市町、経営分離に不同意回答。他の市町は保留。
 2011/12/01 小樽市長、経営分離に容認姿勢。正式回答は保留。
 2011/12/02 仁木町、倶知安町、ニセコ町、共和町、黒松内町、長万部町、八雲町、森町、鹿部町、経営分離に同意回答。
 2011/12/02 北海道商工会議所連合会 高向巌会頭、函館商工会議所 松本栄一会頭を訪れ、非公式会談。
 2011/12/05 七飯町、経営分離に同意回答。他の未回答市町は保留。
 2011/12/12 北海道副知事、余市町長と会談。鉄路維持と、経営分離に理解を求めたものと思われる。
 2011/12/12 函館市からの具体的な対策の照会に対し、JR北海道は、新函館~函館間の電化を自費で行うことを提案、北海道庁は鉄道維持を第3セクター、営業運転をJR北海道で行うと回答。
 2011/12/16 小樽市・余市町・蘭越町・北斗市、経営分離に同意回答。函館市は保留。(この時点で函館市以外が同意)
 2011/12/18 休日返上で、北海道知事、函館市長と会談。支援策等を口頭で伝えた模様。
 2011/12/21 函館市、やっと経営分離に同意回答。15市町全ての同意が出揃う。

 反対が激しかったのは、余市町と函館市。それなりに理由があります。
 まず、余市町。直前の町長選挙で、「JRの経営分離反対・阻止」を公約に掲げて町長になったのが、現職(2011/12/21現在) の町長で、更に町民の6割弱にあたる1万1千人から「経営分離反対」の署名も集まっていました。
 町長は、数回タウンミーティングを行って、現実を直視した見解を、ということを求めた結果、苦渋の同意ということです。

 次に、函館市。2004年に新函館駅を現在の渡島大野駅付近に設置することを容認する際、新函館駅から現在の函館駅へ新幹線車両を乗り入れるように北海道庁に求め、了解をとりつけたものの、技術的にも費用的にも困難なことから、翌年、北海道庁は「それは無理だ」と反故にせざるを得ませんでした。これが不信感の元凶になり、函館商工会議所などの頑な態度となったようです。
 在来線の JR からの経営分離も函館市民には、かねてからの不信感から、「札幌のために鉄道を身売りするのか?」という空気があり、函館市に一定の配慮が欠かせなかった状況であったのも否めません。

 あとは、着工指示がいつ出るのか、予算配分はどうなるのか、フル規格かスーパー特急か、工期はどうなるか、という部分に関心の焦点が移っていきますが、このあたりは今日(2011/12/21) 時点では公には見えてきません。

■建設(札幌延伸)に係わる主な出来事(開通するまで記述を足していきます)
2011/12/21政府は、整備新幹線3区間(北海道新幹線 新函館〜札幌・北陸新幹線 金沢~敦賀・九州新幹線長崎ルート 諫早~長崎)
の2012年度建設予算に90億円計上

トップページへ
days:0003 yesterday:0004 Total:000877