不都合な真実集 - 交通信号の案内標識は交差点名に非ず

文責:たかはし@札幌

格言:北海道の市街地で迷ったら信号を見よう... (^^;

信号上の表記は住所です

( 2002/05/29 撮影 )

このことが良く分る交差点です。
札幌駅そばの南向き一方通行の道路です。

この道路を境にして、北4条西4丁目と北4条西5丁目に住所が分かれているのが良く分ります。

方向感覚に鋭い人であれば、「今自分はどちらに向かって移動しているのか」が推測できることでしょう。

信号の上に掲げられている住所は、交通信号を支える柱がある場所そのものです。
この法則(規則?)は、札幌固有のものではなく、北海道全体に適用されています。

[2024/01/19 追記]
2010年頃から、住所ではなく「交差点名」を掲示する取り組みが一部で行われています。

信号も縦型です。

かつては、北海道各地の信号も横型が一般でした。
しかし、最近は新設・交換されて新しく設置される信号機はみんな縦型になりました。
現在は縦型の信号機と横型の信号機が街中には「同居」しています。

横型の信号機  縦型の信号機
横型の信号機 [2002/05/13 撮影]
(札幌市北区北34条西2丁目)
縦型の信号機 [2002/05/13 撮影]
(札幌市中央区北1条西3丁目)

いつから縦型になったかというと......
平成2年か3年頃の正月、とあるTV番組で新潟の十日町など、積雪の多い地域では雪害の影響を避けるために信号が縦型になっている、という内容が放送されたのです。

それからその年の春あたりから、縦型の信号が設置されだしたという訳です。
公安委員会の当時のお偉い方々が、少なからず感銘して実際に反映したのかもしれません ^^;

しかし慣れないと......

ちなみに首都圏の交差点の信号は「交差点名」が掲示されている場合が大半です。
ですから、ある交差点ではどの方向から来ても同じ交通信号名ですが、複数ありますので、どちらからどちらへ向かっているのかが分りにくい場合はありますが、場所の特定は容易です。

ところが札幌のように、交通信号に「住所」がかかれていると、前後の信号の関係から向かっている方角は特定しやすいですが、碁盤の目のような四角形の街路だと、同じ交通信号名が別々の場所に単純には4箇所存在することになり、場所の特定が慣れないと難しい場合もあります。

さらに、何でも一律ってのは問題があります......

北見市三輪の交差点(西方向)  北見市三輪の交差点(北方向)
R39 旭川方面[2003/01/03 撮影]
(北見市三輪)
北見市道 西7号線[2003/01/03 撮影]
(北見市三輪)
※ 編者追記(2012/06/16)

この地区は、現在は住居表示制度が実施され、
それぞれ、
三輪523 → 中央三輪4丁目
三輪450 → 中央三輪8丁目

に変更することになります。

北見市三輪の交差点見取り図
撮影場所付近の見取り図
いわゆる「住居表示制度」が導入されていないような地域では、地番が住所になります。
北見市の西側を東西に連絡する国道39号線沿いがそのような典型的な例を示してくれます。
この番地で場所を特定したり、向かっている方向を特定するのは、地元の人でも難しいことでしょう。

ここは昔、「西7号」という信号名でした。北海道の開拓時代に何もない原野に場所を特定するために、550m間隔で作られた道路です。つまり、550m西にはかつての「西8号」の信号が、550m東には、かつての「西6号」の信号があるのです。現在は全て「三輪xxx」という地番が表示されています。

「西 x 号」は正式な住所ではありませんが、こちらの方がずっと判りやすい訳です。

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