不都合な真実集 - 北海道では差別用語にならない言葉・差別用語になる言葉

文責:たかはし@札幌

格言:ところ変われば、常識も違う

まずは、「部落」という言葉

本州では、江戸時代からの流れで、身分の低い方々が集まって暮らしていた地域を指す言葉のようです。
ところが、北海道ではそのようなつまらない身分制度が無いのです。明治以後に開拓されたことに起因します。

北海道でも、戦後の高度成長以前は、基本的に「ムラ社会」でした。
「ムラ社会」といっても、本州ほど歴史があるわけではありません。当然です。
その「ムラ」は本州では「集落」と言います。しかし、北海道では何故か「部落」です。

つまり、「部落」は差別用語ではない のです。

本州のその常識を北海道で聞いて、「おかしい」と言わないように注意しましょう。逆に北海道で「差別」を受けかねません。


「アイヌねぎ」という言葉

北海道では、雪解けの時期に山間部の川辺のやや湿った場所を中心に自生する植物です。
「ぎょうじゃにんにく」というのが正式名称のようで、他に「キトビロ」などど言います。
食用に供し、ややきついにんにくのような臭いがあります。

一方で「アイヌ」は、北海道の先住民族です。ご存知の方も多いでしょう。独自の言語を持ちますが、文字はありません。

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[2024/01/19 追記]
最近は、考古学研究が進み、北海道のアイヌ民族は12世紀頃の樺太方面からの渡来人が多数ではないか、という指摘がなされています。
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ところが、このアイヌ民族、明治憲法下の法律では、「旧土人」として、「人種差別の如くな扱い」でした。
臭いがきついので、勝手に

「質の低い食べ物」 → 「アイヌ民族が好むもの」 → 「アイヌねぎ」

というステレオタイプが出来上がってしまい、差別用語と成った、という感じです。

というわけで、「アイヌねぎ」という言葉は、差別用語 とされます。知らずに使ったとしても、北海道人に怒られる羽目になるでしょう。


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