函館本線(函館〜長万部〜倶知安〜小樽〜札幌〜旭川)

〔最終更新日: 2024/01/19〕
北海道の幹線鉄道。
開拓事業・石炭産業における必要性から、明治初期から国家事業で整備され、日本の鉄道歴史上でも整備された年代は早い方である。
小樽〜札幌〜旭川の区間、函館〜五稜郭が複線電化。
長万部〜五稜郭もごく一部を除いて複線化されているが、電化はされていない。
函館〜札幌間は、この路線にほぼ並行する形で北海道新幹線が敷設される見込み。

路線概要

※ 赤色:複線区間 紫色:単線区間
※ NASA World Wind 1.3 のランドサット衛星画像を使用しています。

総延長  423.1km(営業キロ・時刻表より)
全線開通 1905(明治38)年 8月 1日

函館本線路線ルート図
・略史
 1880(明治13)/11/28
 手宮〜札幌 開通

 1882(明治15)/11/13
 札幌〜岩見沢〜幌内(現三笠市)開通

 1892(明治25)/02/01
 岩見沢〜空知太(現砂川市)開通

 1898(明治31)年
 07/01 函館〜五稜郭 開通
 07/16 空知太〜旭川 開通

 1902(明治35)/12/10
 五稜郭〜渡島大野
 然別(現仁木町)〜蘭島(現小樽市)開通

 1903(明治36)年
 06/28 渡島大野〜森、蘭島〜小樽 開通
 11/03 森〜熱郛(現黒松内町)開通
 1904(明治37)/07/18
 熱郛〜然別 開通

 そして、1905(明治38)/08/01、手宮線上に南小樽駅を設置し、そこと小樽駅を結ぶことでこの路線は全線開通となる。
 この路線の小樽〜札幌〜岩見沢の区間は、JR北海道では利用の多い区間である。

 電化も北海道では最初に行われ、
 1968(昭和43)/08/28 に小樽〜札幌〜滝川間(117.3km)、翌年 9/30 には、滝川〜旭川間(53.3km) が複線電化。

かつて、幾つか存在した支線

 貨物が主目的と思われるが、特に路線名が無い故、「函館本線」と名乗る支線が存在した。

 1)南美唄支線 3.0km(1973(昭和48)/09/08 廃止)
  現在の美唄駅と、美唄市南美唄町を結んでいた。

 2)月寒支線 2.8km (1976(昭和51)/09/30 廃止)
  かつての東札幌駅と、月寒(現在の白石区栄通8丁目付近?)を結んでいた。
  東札幌駅は、白石駅から少し札幌寄りのところで分岐し、
  現在の白石区東札幌4条1丁目付近に駅舎があったらしい。

 3)札幌市場支線 1.6km (1978(昭和53)/10/01 廃止)
  現在の桑園駅と、札幌中央卸売市場を結んでいた。

 4)大町支線 2.9km (1978(昭和53)/10/01 廃止)
  現在の近文駅と、旭川市大町を結んでいた。
  廃線跡の一部は、遊歩道になっている。

 5)上砂川支線 7.3km(1994(平成 6)/05/15 廃止)
  現在の砂川駅と、上砂川町を結んでいた。
  同じように現在の砂川駅と、歌志内市を連絡していた「歌志内線」が廃止になったあとも暫く残っていた。

砂原廻りと藤城線

 函館の近くの大沼付近を見て頂くと判るが、この部分は多少複雑である。
 しかし、全て「函館本線」である。

※ 赤色:1903(明治36)年開通時の敷設ルート 紫色:砂原廻り 青色:藤城線
※ NASA World Wind 1.3 のランドサット衛星画像を使用しています。

砂原廻り、藤城線ルート図

 明治36年までに、先ず、赤色で示す路線が敷設。
 これが本来の函館本線。
 時期は不明だが、恐らく少し後に駒ケ岳(正式名称:北海道駒ケ岳)を海岸から迂回する路線が敷設。
 これを「砂原廻り」と呼ぶ。(紫色で示す路線)
 札幌〜函館間を連絡する特急列車は、基本的に「砂原廻り」は使わない。

 1966(昭和41年)、函館〜大沼間が複線化するが、
 七飯〜大沼間の勾配が急なため、複線化にあたり、別ルートの路線が敷設された。
 これが「藤城線」と呼ばれる路線である。(青色で示す路線)
 1966(昭和41)/09/30 開通。

 砂原廻りの線路、藤城線共にそれ自体は単線・非電化区間。
 また、藤城線は、基本的に「函館→森」の一方通行が基本であるが、
 札幌へ行く全ての特急列車が藤城線を経由するわけではない。



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