千歳線(苗穂〜白石〜北広島〜千歳〜沼の端)

〔最終更新日: 2024/01/19〕
札幌と苫小牧を結ぶローカル鉄道として開設されたが、現在はJR北海道の幹線鉄道。
元々私鉄だったが、1943(昭和18)年、国有化。

路線概要

※ NASA World Wind 1.3 のランドサット衛星画像を使用しています。

総延長  60.2km (営業キロ・時刻表より)
全線開通 1926(大正15)年 8月21日

千歳線路線ルート図

・略史

 1926(大正15)/08/21
 苗穂(現札幌市中央区)〜沼の端(現苫小牧市)全線開通  
 北海道鉄道(株)が敷設。当時は「札幌線」と呼ばれた。

 1943(昭和18)/08/01
 輸送力増強の名目で、国有化される

 1965(昭和40)/09/22
 千歳〜恵庭間 複線化

 1966(昭和41)/09/07
 恵庭〜北広島間 複線化

 1968(昭和43)年
 08/23 美々(現千歳市)〜植苗(現苫小牧市)複線化
 11/25 植苗〜千歳 複線化

 1969(昭和44)/09/25
 沼の端(現苫小牧市)〜植苗間 複線化

 1973(昭和48)/09/09
 千歳線ショートカット・複線化
 苗穂〜北広島間(これで全線複線化完了)

 1980(昭和55)/10/01 苗穂〜沼の端 全線電化(室蘭まで電化) 千歳空港駅(現:南千歳駅)供用開始

 1992(平成 4)/07/01 南千歳〜新千歳空港間(2.6km) 開通

 この路線は全区間複線・電化である。
 苗穂で函館本線に合流、沼の端で室蘭本線に合流し、それぞれ、札幌・小樽方面、苫小牧・室蘭方面に直通する。

千歳線ショートカット

※ NASA World Wind 1.3 のランドサット衛星画像を使用しています。
千歳線ショートカットルート図
※ 赤色=現在の千歳線 青色=ショートカット前の千歳線

 当時の国鉄は、輸送力増強とスピードアップにあたって、
 札幌市内の東札幌駅前後の急カーブを問題として、現在のルートに変更&複線化する工事を行う計画を立て、
 このときに新札幌副都心計画を策定。

 このときに設置した駅が新札幌駅。
 当初、函館本線の旭川方面との連絡駅にする構想だったが、国鉄はそれを認めず、現在の形に。

 ルート変更は、現在の上野幌駅付近から行われている。
 上野幌駅は、新札幌駅と同様、千歳線ショートカット時に設置された駅。
 現在の地図上にもショートカット前に鉄道と並行していた道路が描かれているが、ショートカットの始まり部分が不鮮明で、描けなかった。

 ショートカット前の千歳線の札幌市街地区間は、大半がサイクリングロードか、空き地になっていて、比較的路線跡が鮮明である。
 また、札幌駅〜白石駅の間は、複線の函館本線と複線の千歳線が完全に並行しており、事実上の複々線区間になっている。

新千歳空港線

 南千歳〜新千歳空港ターミナルに直結する線路である。この区間は単線だが、電化されている。

 南千歳駅は、かつて、「千歳空港駅」だった。1980(昭和55)年10月1日に設置。
 千歳線の電化に合わせての駅設置。
 この駅から以前の千歳空港ターミナルまでは 400m くらい。殆どの特急列車が停車する。

 1992(平成 4)/07/01 、新千歳空港ターミナルがオープンすると、従来の千歳空港駅は「南千歳駅」に名称変更し、
 新千歳空港ターミナルの地下に「新千歳空港駅」が設置される。

 現在は、7時〜20時の時間帯は、15分ごとに札幌駅へ直通する快速列車、30分ごとに小樽へ直通する快速列車、1時間ごとに旭川へ直通する特急列車がある。
 札幌駅との所要時間は36分。(札幌〜新千歳空港間は、営業キロで 46.6km ある。)
 1980年代までは、千歳空港とこんなに交通の便はよくなかった。

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